「児童虐待の防止等に関する法律」

平成十二年法律第八十二号
児童虐待の防止等に関する法律
(目的)
第一条 この法律は、児童虐待が児童の人権を著しく侵害し、その心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるとともに、我が国における将来の世代の育成にも懸念を及ぼすことにかんがみ、児童に対する虐待の禁止、児童虐待の予防及び早期発見その他の児童虐待の防止に関する国及び地方公共団体の責務、児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援のための措置等を定めることにより、児童虐待の防止等に関する施策を促進し、もって児童の権利利益の擁護に資することを目的とする。
(児童虐待の定義)
第二条 この法律において、「児童虐待」とは、保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)がその監護する児童(十八歳に満たない者をいう。以下同じ。)について行う次に掲げる行為をいう。
一 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。
二 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。
三 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。
四 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。第十六条において同じ。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
(児童に対する虐待の禁止)
第三条 何人も、児童に対し、虐待をしてはならない。
(国及び地方公共団体の責務等)
第四条 国及び地方公共団体は、児童虐待の予防及び早期発見、迅速かつ適切な児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援(児童虐待を受けた後十八歳となった者に対する自立の支援を含む。第三項及び次条第二項において同じ。)並びに児童虐待を行った保護者に対する親子の再統合の促進への配慮その他の児童虐待を受けた児童が家庭(家庭における養育環境と同様の養育環境及び良好な家庭的環境を含む。)で生活するために必要な配慮をした適切な指導及び支援を行うため、関係省庁相互間その他関係機関及び民間団体の間の連携の強化、民間団体の支援、医療の提供体制の整備その他児童虐待の防止等のために必要な体制の整備に努めなければならない。
2 国及び地方公共団体は、児童相談所等関係機関の職員及び学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、弁護士その他児童の福祉に職務上関係のある者が児童虐待を早期に発見し、その他児童虐待の防止に寄与することができるよう、研修等必要な措置を講ずるものとする。
3 国及び地方公共団体は、児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援を専門的知識に基づき適切に行うことができるよう、児童相談所等関係機関の職員、学校の教職員、児童福祉施設の職員その他児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援の職務に携わる者の人材の確保及び資質の向上を図るため、研修等必要な措置を講ずるものとする。
4 国及び地方公共団体は、児童虐待の防止に資するため、児童の人権、児童虐待が児童に及ぼす影響、児童虐待に係る通告義務等について必要な広報その他の啓発活動に努めなければならない。
5 国及び地方公共団体は、児童虐待を受けた児童がその心身に著しく重大な被害を受けた事例の分析を行うとともに、児童虐待の予防及び早期発見のための方策、児童虐待を受けた児童のケア並びに児童虐待を行った保護者の指導及び支援のあり方、学校の教職員及び児童福祉施設の職員が児童虐待の防止に果たすべき役割その他児童虐待の防止等のために必要な事項についての調査研究及び検証を行うものとする。
6 児童の親権を行う者は、児童を心身ともに健やかに育成することについて第一義的責任を有するものであって、親権を行うに当たっては、できる限り児童の利益を尊重するよう努めなければならない。
7 何人も、児童の健全な成長のために、家庭(家庭における養育環境と同様の養育環境及び良好な家庭的環境を含む。)及び近隣社会の連帯が求められていることに留意しなければならない。
(児童虐待の早期発見等)
第五条 学校、児童福祉施設、病院その他児童の福祉に業務上関係のある団体及び学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、弁護士その他児童の福祉に職務上関係のある者は、児童虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、児童虐待の早期発見に努めなければならない。
2 前項に規定する者は、児童虐待の予防その他の児童虐待の防止並びに児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援に関する国及び地方公共団体の施策に協力するよう努めなければならない。
3 学校及び児童福祉施設は、児童及び保護者に対して、児童虐待の防止のための教育又は啓発に努めなければならない。
(児童虐待に係る通告)
第六条 児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。
2 前項の規定による通告は、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第二十五条第一項の規定による通告とみなして、同法の規定を適用する。
3 刑法(明治四十年法律第四十五号)の秘密漏示罪の規定その他の守秘義務に関する法律の規定は、第一項の規定による通告をする義務の遵守を妨げるものと解釈してはならない。
第七条 市町村、都道府県の設置する福祉事務所又は児童相談所が前条第一項の規定による通告を受けた場合においては、当該通告を受けた市町村、都道府県の設置する福祉事務所又は児童相談所の所長、所員その他の職員及び当該通告を仲介した児童委員は、その職務上知り得た事項であって当該通告をした者を特定させるものを漏らしてはならない。
(通告又は送致を受けた場合の措置)
第八条 市町村又は都道府県の設置する福祉事務所が第六条第一項の規定による通告を受けたときは、市町村又は福祉事務所の長は、必要に応じ近隣住民、学校の教職員、児童福祉施設の職員その他の者の協力を得つつ、当該児童との面会その他の当該児童の安全の確認を行うための措置を講ずるとともに、必要に応じ次に掲げる措置を採るものとする。
一 児童福祉法第二十五条の七第一項第一号若しくは第二項第一号又は第二十五条の八第一号の規定により当該児童を児童相談所に送致すること。
二 当該児童のうち次条第一項の規定による出頭の求め及び調査若しくは質問、第九条第一項の規定による立入り及び調査若しくは質問又は児童福祉法第三十三条第一項若しくは第二項の規定による一時保護の実施が適当であると認めるものを都道府県知事又は児童相談所長へ通知すること。
2 児童相談所が第六条第一項の規定による通告又は児童福祉法第二十五条の七第一項第一号若しくは第二項第一号若しくは第二十五条の八第一号の規定による送致を受けたときは、児童相談所長は、必要に応じ近隣住民、学校の教職員、児童福祉施設の職員その他の者の協力を得つつ、当該児童との面会その他の当該児童の安全の確認を行うための措置を講ずるとともに、必要に応じ次に掲げる措置を採るものとする。
一 児童福祉法第三十三条第一項の規定により当該児童の一時保護を行い、又は適当な者に委託して、当該一時保護を行わせること。
二 児童福祉法第二十六条第一項第三号の規定により当該児童のうち第六条第一項の規定による通告を受けたものを市町村に送致すること。
三 当該児童のうち児童福祉法第二十五条の八第三号に規定する保育の利用等(以下この号において「保育の利用等」という。)が適当であると認めるものをその保育の利用等に係る都道府県又は市町村の長へ報告し、又は通知すること。
四 当該児童のうち児童福祉法第六条の三第二項に規定する放課後児童健全育成事業、同条第三項に規定する子育て短期支援事業、同条第五項に規定する養育支援訪問事業、同条第六項に規定する地域子育て支援拠点事業、同条第十四項に規定する子育て援助活動支援事業、子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第五十九条第一号に掲げる事業その他市町村が実施する児童の健全な育成に資する事業の実施が適当であると認めるものをその事業の実施に係る市町村の長へ通知すること。
3 前二項の児童の安全の確認を行うための措置、市町村若しくは児童相談所への送致又は一時保護を行う者は、速やかにこれを行うものとする。
(出頭要求等)
第八条の二 都道府県知事は、児童虐待が行われているおそれがあると認めるときは、当該児童の保護者に対し、当該児童を同伴して出頭することを求め、児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、必要な調査又は質問をさせることができる。この場合においては、その身分を証明する証票を携帯させ、関係者の請求があったときは、これを提示させなければならない。
2 都道府県知事は、前項の規定により当該児童の保護者の出頭を求めようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該保護者に対し、出頭を求める理由となった事実の内容、出頭を求める日時及び場所、同伴すべき児童の氏名その他必要な事項を記載した書面により告知しなければならない。
3 都道府県知事は、第一項の保護者が同項の規定による出頭の求めに応じない場合は、次条第一項の規定による児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員の立入り及び調査又は質問その他の必要な措置を講ずるものとする。
(立入調査等)
第九条 都道府県知事は、児童虐待が行われているおそれがあると認めるときは、児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、児童の住所又は居所に立ち入り、必要な調査又は質問をさせることができる。この場合においては、その身分を証明する証票を携帯させ、関係者の請求があったときは、これを提示させなければならない。
2 前項の規定による児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員の立入り及び調査又は質問は、児童福祉法第二十九条の規定による児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員の立入り及び調査又は質問とみなして、同法第六十一条の五の規定を適用する。
(再出頭要求等)
第九条の二 都道府県知事は、第八条の二第一項の保護者又は前条第一項の児童の保護者が正当な理由なく同項の規定による児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員の立入り又は調査を拒み、妨げ、又は忌避した場合において、児童虐待が行われているおそれがあると認めるときは、当該保護者に対し、当該児童を同伴して出頭することを求め、児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、必要な調査又は質問をさせることができる。この場合においては、その身分を証明する証票を携帯させ、関係者の請求があったときは、これを提示させなければならない。
2 第八条の二第二項の規定は、前項の規定による出頭の求めについて準用する。
(臨検、捜索等)
第九条の三 都道府県知事は、第八条の二第一項の保護者又は第九条第一項の児童の保護者が正当な理由なく同項の規定による児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員の立入り又は調査を拒み、妨げ、又は忌避した場合において、児童虐待が行われている疑いがあるときは、当該児童の安全の確認を行い、又はその安全を確保するため、児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、当該児童の住所又は居所の所在地を管轄する地方裁判所、家庭裁判所又は簡易裁判所の裁判官があらかじめ発する許可状により、当該児童の住所若しくは居所に臨検させ、又は当該児童を捜索させることができる。
2 都道府県知事は、前項の規定による臨検又は捜索をさせるときは、児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、必要な調査又は質問をさせることができる。
3 都道府県知事は、第一項の許可状(以下「許可状」という。)を請求する場合においては、児童虐待が行われている疑いがあると認められる資料、臨検させようとする住所又は居所に当該児童が現在すると認められる資料及び当該児童の保護者が第九条第一項の規定による立入り又は調査を拒み、妨げ、又は忌避したことを証する資料を提出しなければならない。
4 前項の請求があった場合においては、地方裁判所、家庭裁判所又は簡易裁判所の裁判官は、臨検すべき場所又は捜索すべき児童の氏名並びに有効期間、その期間経過後は執行に着手することができずこれを返還しなければならない旨、交付の年月日及び裁判所名を記載し、自己の記名押印した許可状を都道府県知事に交付しなければならない。
5 都道府県知事は、許可状を児童の福祉に関する事務に従事する職員に交付して、第一項の規定による臨検又は捜索をさせるものとする。
6 第一項の規定による臨検又は捜索に係る制度は、児童虐待が保護者がその監護する児童に対して行うものであるために他人から認知されること及び児童がその被害から自ら逃れることが困難である等の特別の事情から児童の生命又は身体に重大な危険を生じさせるおそれがあることにかんがみ特に設けられたものであることを十分に踏まえた上で、適切に運用されなければならない。
(臨検又は捜索の夜間執行の制限)
第九条の四 前条第一項の規定による臨検又は捜索は、許可状に夜間でもすることができる旨の記載がなければ、日没から日の出までの間には、してはならない。
2 日没前に開始した前条第一項の規定による臨検又は捜索は、必要があると認めるときは、日没後まで継続することができる。
(許可状の提示)
第九条の五 第九条の三第一項の規定による臨検又は捜索の許可状は、これらの処分を受ける者に提示しなければならない。
(身分の証明)
第九条の六 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、第九条の三第一項の規定による臨検若しくは捜索又は同条第二項の規定による調査若しくは質問(以下「臨検等」という。)をするときは、その身分を示す証票を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
(臨検又は捜索に際しての必要な処分)
第九条の七 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、第九条の三第一項の規定による臨検又は捜索をするに当たって必要があるときは、錠をはずし、その他必要な処分をすることができる。
(臨検等をする間の出入りの禁止)
第九条の八 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、臨検等をする間は、何人に対しても、許可を受けないでその場所に出入りすることを禁止することができる。
(責任者等の立会い)
第九条の九 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、第九条の三第一項の規定による臨検又は捜索をするときは、当該児童の住所若しくは居所の所有者若しくは管理者(これらの者の代表者、代理人その他これらの者に代わるべき者を含む。)又は同居の親族で成年に達した者を立ち会わせなければならない。
2 前項の場合において、同項に規定する者を立ち会わせることができないときは、その隣人で成年に達した者又はその地の地方公共団体の職員を立ち会わせなければならない。
(警察署長に対する援助要請等)
第十条 児童相談所長は、第八条第二項の児童の安全の確認を行おうとする場合、又は同項第一号の一時保護を行おうとし、若しくは行わせようとする場合において、これらの職務の執行に際し必要があると認めるときは、当該児童の住所又は居所の所在地を管轄する警察署長に対し援助を求めることができる。都道府県知事が、第九条第一項の規定による立入り及び調査若しくは質問をさせ、又は臨検等をさせようとする場合についても、同様とする。
2 児童相談所長又は都道府県知事は、児童の安全の確認及び安全の確保に万全を期する観点から、必要に応じ迅速かつ適切に、前項の規定により警察署長に対し援助を求めなければならない。
3 警察署長は、第一項の規定による援助の求めを受けた場合において、児童の生命又は身体の安全を確認し、又は確保するため必要と認めるときは、速やかに、所属の警察官に、同項の職務の執行を援助するために必要な警察官職務執行法(昭和二十三年法律第百三十六号)その他の法令の定めるところによる措置を講じさせるよう努めなければならない。
(調書)
第十条の二 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、第九条の三第一項の規定による臨検又は捜索をしたときは、これらの処分をした年月日及びその結果を記載した調書を作成し、立会人に示し、当該立会人とともにこれに署名押印しなければならない。ただし、立会人が署名押印をせず、又は署名押印することができないときは、その旨を付記すれば足りる。
(都道府県知事への報告)
第十条の三 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、臨検等を終えたときは、その結果を都道府県知事に報告しなければならない。
(行政手続法の適用除外)
第十条の四 臨検等に係る処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。
(審査請求の制限)
第十条の五 臨検等に係る処分については、審査請求をすることができない。
(行政事件訴訟の制限)
第十条の六 臨検等に係る処分については、行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第三十七条の四の規定による差止めの訴えを提起することができない。
(児童虐待を行った保護者に対する指導等)
第十一条 児童虐待を行った保護者について児童福祉法第二十七条第一項第二号の規定により行われる指導は、親子の再統合への配慮その他の児童虐待を受けた児童が家庭(家庭における養育環境と同様の養育環境及び良好な家庭的環境を含む。)で生活するために必要な配慮の下に適切に行われなければならない。
2 児童虐待を行った保護者について児童福祉法第二十七条第一項第二号の措置が採られた場合においては、当該保護者は、同号の指導を受けなければならない。
3 前項の場合において保護者が同項の指導を受けないときは、都道府県知事は、当該保護者に対し、同項の指導を受けるよう勧告することができる。
4 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた保護者が当該勧告に従わない場合において必要があると認めるときは、児童福祉法第三十三条第二項の規定により児童相談所長をして児童虐待を受けた児童の一時保護を行わせ、又は適当な者に当該一時保護を行うことを委託させ、同法第二十七条第一項第三号又は第二十八条第一項の規定による措置を採る等の必要な措置を講ずるものとする。
5 児童相談所長は、第三項の規定による勧告を受けた保護者が当該勧告に従わず、その監護する児童に対し親権を行わせることが著しく当該児童の福祉を害する場合には、必要に応じて、適切に、児童福祉法第三十三条の七の規定による請求を行うものとする。
(面会等の制限等)
第十二条 児童虐待を受けた児童について児童福祉法第二十七条第一項第三号の措置(以下「施設入所等の措置」という。)が採られ、又は同法第三十三条第一項若しくは第二項の規定による一時保護が行われた場合において、児童虐待の防止及び児童虐待を受けた児童の保護のため必要があると認めるときは、児童相談所長及び当該児童について施設入所等の措置が採られている場合における当該施設入所等の措置に係る同号に規定する施設の長は、厚生労働省令で定めるところにより、当該児童虐待を行った保護者について、次に掲げる行為の全部又は一部を制限することができる。
一 当該児童との面会
二 当該児童との通信
2 前項の施設の長は、同項の規定による制限を行った場合又は行わなくなった場合は、その旨を児童相談所長に通知するものとする。
3 児童虐待を受けた児童について施設入所等の措置(児童福祉法第二十八条の規定によるものに限る。)が採られ、又は同法第三十三条第一項若しくは第二項の規定による一時保護が行われた場合において、当該児童虐待を行った保護者に対し当該児童の住所又は居所を明らかにしたとすれば、当該保護者が当該児童を連れ戻すおそれがある等再び児童虐待が行われるおそれがあり、又は当該児童の保護に支障をきたすと認めるときは、児童相談所長は、当該保護者に対し、当該児童の住所又は居所を明らかにしないものとする。
第十二条の二 児童虐待を受けた児童について施設入所等の措置(児童福祉法第二十八条の規定によるものを除く。以下この項において同じ。)が採られた場合において、当該児童虐待を行った保護者に当該児童を引き渡した場合には再び児童虐待が行われるおそれがあると認められるにもかかわらず、当該保護者が当該児童の引渡しを求めること、当該保護者が前条第一項の規定による制限に従わないことその他の事情から当該児童について当該施設入所等の措置を採ることが当該保護者の意に反し、これを継続することが困難であると認めるときは、児童相談所長は、次項の報告を行うに至るまで、同法第三十三条第一項の規定により当該児童の一時保護を行い、又は適当な者に委託して、当該一時保護を行わせることができる。
2 児童相談所長は、前項の一時保護を行った、又は行わせた場合には、速やかに、児童福祉法第二十六条第一項第一号の規定に基づき、同法第二十八条の規定による施設入所等の措置を要する旨を都道府県知事に報告しなければならない。
第十二条の三 児童相談所長は、児童福祉法第三十三条第一項の規定により、児童虐待を受けた児童について一時保護を行っている、又は適当な者に委託して、一時保護を行わせている場合(前条第一項の一時保護を行っている、又は行わせている場合を除く。)において、当該児童について施設入所等の措置を要すると認めるときであって、当該児童虐待を行った保護者に当該児童を引き渡した場合には再び児童虐待が行われるおそれがあると認められるにもかかわらず、当該保護者が当該児童の引渡しを求めること、当該保護者が第十二条第一項の規定による制限に従わないことその他の事情から当該児童について施設入所等の措置を採ることが当該保護者の意に反すると認めるときは、速やかに、同法第二十六条第一項第一号の規定に基づき、同法第二十八条の規定による施設入所等の措置を要する旨を都道府県知事に報告しなければならない。
第十二条の四 都道府県知事又は児童相談所長は、児童虐待を受けた児童について施設入所等の措置が採られ、又は児童福祉法第三十三条第一項若しくは第二項の規定による一時保護が行われ、かつ、第十二条第一項の規定により、当該児童虐待を行った保護者について、同項各号に掲げる行為の全部が制限されている場合において、児童虐待の防止及び児童虐待を受けた児童の保護のため特に必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、六月を超えない期間を定めて、当該保護者に対し、当該児童の住所若しくは居所、就学する学校その他の場所において当該児童の身辺につきまとい、又は当該児童の住所若しくは居所、就学する学校その他その通常所在する場所(通学路その他の当該児童が日常生活又は社会生活を営むために通常移動する経路を含む。)の付近をはいかいしてはならないことを命ずることができる。
2 都道府県知事又は児童相談所長は、前項に規定する場合において、引き続き児童虐待の防止及び児童虐待を受けた児童の保護のため特に必要があると認めるときは、六月を超えない期間を定めて、同項の規定による命令に係る期間を更新することができる。
3 都道府県知事又は児童相談所長は、第一項の規定による命令をしようとするとき(前項の規定により第一項の規定による命令に係る期間を更新しようとするときを含む。)は、行政手続法第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
4 第一項の規定による命令をするとき(第二項の規定により第一項の規定による命令に係る期間を更新するときを含む。)は、厚生労働省令で定める事項を記載した命令書を交付しなければならない。
5 第一項の規定による命令が発せられた後に施設入所等の措置が解除され、停止され、若しくは他の措置に変更された場合、児童福祉法第三十三条第一項若しくは第二項の規定による一時保護が解除された場合又は第十二条第一項の規定による制限の全部若しくは一部が行われなくなった場合は、当該命令は、その効力を失う。同法第二十八条第三項の規定により引き続き施設入所等の措置が採られ、又は同法第三十三条第六項の規定により引き続き一時保護が行われている場合において、第一項の規定による命令が発せられたときであって、当該命令に係る期間が経過する前に同法第二十八条第二項の規定による当該施設入所等の措置の期間の更新に係る承認の申立てに対する審判又は同法第三十三条第五項本文の規定による引き続いての一時保護に係る承認の申立てに対する審判が確定したときも、同様とする。
6 都道府県知事又は児童相談所長は、第一項の規定による命令をした場合において、その必要がなくなったと認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、その命令を取り消さなければならない。
(施設入所等の措置の解除等)
第十三条 都道府県知事は、児童虐待を受けた児童について施設入所等の措置が採られ、及び当該児童の保護者について児童福祉法第二十七条第一項第二号の措置が採られた場合において、当該児童について採られた施設入所等の措置を解除しようとするときは、当該児童の保護者について同号の指導を行うこととされた児童福祉司等の意見を聴くとともに、当該児童の保護者に対し採られた当該指導の効果、当該児童に対し再び児童虐待が行われることを予防するために採られる措置について見込まれる効果その他厚生労働省令で定める事項を勘案しなければならない。
2 都道府県知事は、児童虐待を受けた児童について施設入所等の措置が採られ、又は児童福祉法第三十三条第二項の規定による一時保護が行われた場合において、当該児童について採られた施設入所等の措置又は行われた一時保護を解除するときは、当該児童の保護者に対し、親子の再統合の促進その他の児童虐待を受けた児童が家庭で生活することを支援するために必要な助言を行うことができる。
3 都道府県知事は、前項の助言に係る事務の全部又は一部を厚生労働省令で定める者に委託することができる。
4 前項の規定により行われる助言に係る事務に従事する者又は従事していた者は、その事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
(施設入所等の措置の解除時の安全確認等)
第十三条の二 都道府県は、児童虐待を受けた児童について施設入所等の措置が採られ、又は児童福祉法第三十三条第二項の規定による一時保護が行われた場合において、当該児童について採られた施設入所等の措置若しくは行われた一時保護を解除するとき又は当該児童が一時的に帰宅するときは、必要と認める期間、市町村、児童福祉施設その他の関係機関との緊密な連携を図りつつ、当該児童の家庭を継続的に訪問することにより当該児童の安全の確認を行うとともに、当該児童の保護者からの相談に応じ、当該児童の養育に関する指導、助言その他の必要な支援を行うものとする。
(児童虐待を受けた児童等に対する支援)
第十三条の三 市町村は、子ども・子育て支援法第二十七条第一項に規定する特定教育・保育施設(次項において「特定教育・保育施設」という。)又は同法第四十三条第三項に規定する特定地域型保育事業(次項において「特定地域型保育事業」という。)の利用について、同法第四十二条第一項若しくは第五十四条第一項の規定により相談、助言若しくはあっせん若しくは要請を行う場合又は児童福祉法第二十四条第三項の規定により調整若しくは要請を行う場合には、児童虐待の防止に寄与するため、特別の支援を要する家庭の福祉に配慮をしなければならない。
2 特定教育・保育施設の設置者又は子ども・子育て支援法第二十九条第一項に規定する特定地域型保育事業者は、同法第三十三条第二項又は第四十五条第二項の規定により当該特定教育・保育施設を利用する児童(同法第十九条第一項第二号又は第三号に該当する児童に限る。以下この項において同じ。)又は当該特定地域型保育事業者に係る特定地域型保育事業を利用する児童を選考するときは、児童虐待の防止に寄与するため、特別の支援を要する家庭の福祉に配慮をしなければならない。
3 国及び地方公共団体は、児童虐待を受けた児童がその年齢及び能力に応じ充分な教育が受けられるようにするため、教育の内容及び方法の改善及び充実を図る等必要な施策を講じなければならない。
4 国及び地方公共団体は、居住の場所の確保、進学又は就業の支援その他の児童虐待を受けた者の自立の支援のための施策を講じなければならない。
(資料又は情報の提供)
第十三条の四 地方公共団体の機関及び病院、診療所、児童福祉施設、学校その他児童の医療、福祉又は教育に関係する機関(地方公共団体の機関を除く。)並びに医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、児童福祉施設の職員、学校の教職員その他児童の医療、福祉又は教育に関連する職務に従事する者は、市町村長、都道府県の設置する福祉事務所の長又は児童相談所長から児童虐待に係る児童又はその保護者の心身の状況、これらの者の置かれている環境その他児童虐待の防止等に係る当該児童、その保護者その他の関係者に関する資料又は情報の提供を求められたときは、当該資料又は情報について、当該市町村長、都道府県の設置する福祉事務所の長又は児童相談所長が児童虐待の防止等に関する事務又は業務の遂行に必要な限度で利用し、かつ、利用することに相当の理由があるときは、これを提供することができる。ただし、当該資料又は情報を提供することによって、当該資料又は情報に係る児童、その保護者その他の関係者又は第三者の権利利益を不当に侵害するおそれがあると認められるときは、この限りでない。
(都道府県児童福祉審議会等への報告)
第十三条の五 都道府県知事は、児童福祉法第八条第二項に規定する都道府県児童福祉審議会(同条第一項ただし書に規定する都道府県にあっては、地方社会福祉審議会)に、第九条第一項の規定による立入り及び調査又は質問、臨検等並びに児童虐待を受けた児童に行われた同法第三十三条第一項又は第二項の規定による一時保護の実施状況、児童の心身に著しく重大な被害を及ぼした児童虐待の事例その他の厚生労働省令で定める事項を報告しなければならない。
(親権の行使に関する配慮等)
第十四条 児童の親権を行う者は、児童のしつけに際して、民法(明治二十九年法律第八十九号)第八百二十条の規定による監護及び教育に必要な範囲を超えて当該児童を懲戒してはならず、当該児童の親権の適切な行使に配慮しなければならない。
2 児童の親権を行う者は、児童虐待に係る暴行罪、傷害罪その他の犯罪について、当該児童の親権を行う者であることを理由として、その責めを免れることはない。
(親権の喪失の制度の適切な運用)
第十五条 民法に規定する親権の喪失の制度は、児童虐待の防止及び児童虐待を受けた児童の保護の観点からも、適切に運用されなければならない。
(延長者等の特例)
第十六条 児童福祉法第三十一条第四項に規定する延長者(以下この条において「延長者」という。)、延長者の親権を行う者、未成年後見人その他の者で、延長者を現に監護する者(以下この項において「延長者の監護者」という。)及び延長者の監護者がその監護する延長者について行う次に掲げる行為(以下この項において「延長者虐待」という。)については、延長者を児童と、延長者の監護者を保護者と、延長者虐待を児童虐待と、同法第三十一条第二項から第四項までの規定による措置を同法第二十七条第一項第一号から第三号まで又は第二項の規定による措置とみなして、第十一条第一項から第三項まで及び第五項、第十二条の四並びに第十三条第一項の規定を適用する。
一 延長者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。
二 延長者にわいせつな行為をすること又は延長者をしてわいせつな行為をさせること。
三 延長者の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、延長者の監護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の延長者の監護者としての監護を著しく怠ること。
四 延長者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、延長者が同居する家庭における配偶者に対する暴力その他の延長者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
2 延長者又は児童福祉法第三十三条第十項に規定する保護延長者(以下この項において「延長者等」という。)、延長者等の親権を行う者、未成年後見人その他の者で、延長者等を現に監護する者(以下この項において「延長者等の監護者」という。)及び延長者等の監護者がその監護する延長者等について行う次に掲げる行為(以下この項において「延長者等虐待」という。)については、延長者等を児童と、延長者等の監護者を保護者と、延長者等虐待を児童虐待と、同法第三十一条第二項から第四項までの規定による措置を同法第二十七条第一項第一号から第三号まで又は第二項の規定による措置と、同法第三十三条第八項から第十一項までの規定による一時保護を同条第一項又は第二項の規定による一時保護とみなして、第十一条第四項第十二条から第十二条の三まで、第十三条第二項から第四項まで、第十三条の二、第十三条の四及び第十三条の五の規定を適用する。
一 延長者等の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。
二 延長者等にわいせつな行為をすること又は延長者等をしてわいせつな行為をさせること。
三 延長者等の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、延長者等の監護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の延長者等の監護者としての監護を著しく怠ること。
四 延長者等に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、延長者等が同居する家庭における配偶者に対する暴力その他の延長者等に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
(大都市等の特例)
第十七条 この法律中都道府県が処理することとされている事務で政令で定めるものは、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)及び同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下「中核市」という。)並びに児童福祉法第五十九条の四第一項に規定する児童相談所設置市においては、政令で定めるところにより、指定都市若しくは中核市又は児童相談所設置市(以下「指定都市等」という。)が処理するものとする。この場合においては、この法律中都道府県に関する規定は、指定都市等に関する規定として指定都市等に適用があるものとする。
(罰則)
第十八条 第十二条の四第一項(第十六条第一項の規定によりみなして適用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による命令(第十二条の四第二項(第十六条第一項の規定によりみなして適用する場合を含む。)の規定により第十二条の四第一項の規定による命令に係る期間が更新された場合における当該命令を含む。)に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第十九条 第十三条第四項(第十六条第二項の規定によりみなして適用する場合を含む。)の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
附 則 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(検討)
第二条 児童虐待の防止等のための制度については、この法律の施行後三年を目途として、この法律の施行状況等を勘案し、検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。
附 則 (平成一三年一二月一二日法律第一五三号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(処分、手続等に関する経過措置)
第四十二条 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
第四十三条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(経過措置の政令への委任)
第四十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成一五年七月一六日法律第一二一号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年四月一日から施行する。
附 則 (平成一六年四月一四日法律第三〇号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十六年十月一日から施行する。ただし、第二条の規定は児童福祉法の一部を改正する法律(平成十六年法律第百五十三号)附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日から、附則第三条の規定は同法の施行の日から施行する。
(検討)
第二条 児童虐待の防止等に関する制度に関しては、この法律の施行後三年以内に、児童の住所又は居所における児童の安全の確認又は安全の確保を実効的に行うための方策、親権の喪失等の制度のあり方その他必要な事項について、この法律による改正後の児童虐待の防止等に関する法律の施行状況等を勘案し、検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。
附 則 (平成一六年一二月三日法律第一五三号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年一月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一・二 
三 第二条(次号に掲げる改正規定を除く。)並びに附則第三条、第四条、第六条及び第十条(次号に掲げる改正規定を除く。)の規定 平成十七年四月一日
四 第二条中児童福祉法第五十九条の四の改正規定及び附則第十条中児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号)第十六条の改正規定 平成十八年四月一日
附 則 (平成一七年一一月七日法律第一二三号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十八年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第二十四条、第四十四条、第百一条、第百三条、第百十六条から第百十八条まで及び第百二十二条の規定 公布の日
二 第五条第一項(居宅介護、行動援護、児童デイサービス、短期入所及び共同生活援助に係る部分を除く。)、第三項、第五項、第六項、第九項から第十五項まで、第十七項及び第十九項から第二十二項まで、第二章第一節(サービス利用計画作成費、特定障害者特別給付費、特例特定障害者特別給付費、療養介護医療費、基準該当療養介護医療費及び補装具費の支給に係る部分に限る。)、第二十八条第一項(第二号、第四号、第五号及び第八号から第十号までに係る部分に限る。)及び第二項(第一号から第三号までに係る部分に限る。)、第三十二条、第三十四条、第三十五条、第三十六条第四項(第三十七条第二項において準用する場合を含む。)、第三十八条から第四十条まで、第四十一条(指定障害者支援施設及び指定相談支援事業者の指定に係る部分に限る。)、第四十二条(指定障害者支援施設等の設置者及び指定相談支援事業者に係る部分に限る。)、第四十四条、第四十五条、第四十六条第一項(指定相談支援事業者に係る部分に限る。)及び第二項、第四十七条、第四十八条第三項及び第四項、第四十九条第二項及び第三項並びに同条第四項から第七項まで(指定障害者支援施設等の設置者及び指定相談支援事業者に係る部分に限る。)、第五十条第三項及び第四項、第五十一条(指定障害者支援施設及び指定相談支援事業者に係る部分に限る。)、第七十条から第七十二条まで、第七十三条、第七十四条第二項及び第七十五条(療養介護医療及び基準該当療養介護医療に係る部分に限る。)、第二章第四節、第三章、第四章(障害福祉サービス事業に係る部分を除く。)、第五章、第九十二条第一号(サービス利用計画作成費、特定障害者特別給付費及び特例特定障害者特別給付費の支給に係る部分に限る。)、第二号(療養介護医療費及び基準該当療養介護医療費の支給に係る部分に限る。)、第三号及び第四号、第九十三条第二号、第九十四条第一項第二号(第九十二条第三号に係る部分に限る。)及び第二項、第九十五条第一項第二号(第九十二条第二号に係る部分を除く。)及び第二項第二号、第九十六条、第百十条(サービス利用計画作成費、特定障害者特別給付費、特例特定障害者特別給付費、療養介護医療費、基準該当療養介護医療費及び補装具費の支給に係る部分に限る。)、第百十一条及び第百十二条(第四十八条第一項の規定を同条第三項及び第四項において準用する場合に係る部分に限る。)並びに第百十四条並びに第百十五条第一項及び第二項(サービス利用計画作成費、特定障害者特別給付費、特例特定障害者特別給付費、療養介護医療費、基準該当療養介護医療費及び補装具費の支給に係る部分に限る。)並びに附則第十八条から第二十三条まで、第二十六条、第三十条から第三十三条まで、第三十五条、第三十九条から第四十三条まで、第四十六条、第四十八条から第五十条まで、第五十二条、第五十六条から第六十条まで、第六十二条、第六十五条、第六十八条から第七十条まで、第七十二条から第七十七条まで、第七十九条、第八十一条、第八十三条、第八十五条から第九十条まで、第九十二条、第九十三条、第九十五条、第九十六条、第九十八条から第百条まで、第百五条、第百八条、第百十条、第百十二条、第百十三条及び第百十五条の規定 平成十八年十月一日
(罰則の適用に関する経過措置)
第百二十一条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第百二十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成一八年六月七日法律第五三号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十九年四月一日から施行する。
附 則 (平成一九年六月一日法律第七三号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十年四月一日から施行する。
(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後三年以内に、児童虐待の防止等を図り、児童の権利利益を擁護する観点から親権に係る制度の見直しについて検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
2 政府は、児童虐待を受けた児童の社会的養護に関し、里親及び児童養護施設等の量的拡充に係る方策、児童養護施設等における虐待の防止を含む児童養護施設等の運営の質的向上に係る方策、児童養護施設等に入所した児童に対する教育及び自立の支援の更なる充実に係る方策その他必要な事項について速やかに検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附 則 (平成二〇年一二月三日法律第八五号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十一年四月一日から施行する。
附 則 (平成二三年五月二五日法律第五三号)
この法律は、新非訟事件手続法の施行の日から施行する。
附 則 (平成二四年八月二二日法律第六七号) 抄
この法律は、子ども・子育て支援法の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第二十五条及び第七十三条の規定 公布の日
附 則 (平成二六年六月一三日法律第六九号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日から施行する。
(経過措置の原則)
第五条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。
(訴訟に関する経過措置)
第六条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。
2 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。
3 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第九条 この法律の施行前にした行為並びに附則第五条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第十条 附則第五条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附 則 (平成二八年六月三日法律第六三号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十九年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第一条のうち児童福祉法の目次の改正規定、同法第一条の改正規定、同法第二条に第一項及び第二項として二項を加える改正規定、同法第一章中第六節を第七節とし、第五節を第六節とする改正規定、同章第四節を同章第五節とする改正規定、同法第十条第一項の改正規定、同法第十一条第一項に一号を加える改正規定、同章第三節を同章第四節とする改正規定、同章第二節を同章第三節とする改正規定、同法第六条の三第四項の改正規定、同法第一章中第一節を第二節とし、同節の前に一節を加える改正規定、同法第二十三条第一項、第二十六条第一項第二号、第二十七条第一項第二号、第三十三条第一項及び第二項、第三十三条の二第一項及び第二項、第三十三条の二の二第一項並びに第三十三条の三第一項の改正規定、同法第二章第六節中第三十三条の九の次に一条を加える改正規定並びに同法第三十三条の十、第三十三条の十四第二項及び第五十六条第四項の改正規定、第四条中母子及び父子並びに寡婦福祉法第三条の二第一項の改正規定、第五条中母子保健法第五条第二項の改正規定並びに第六条中児童虐待の防止等に関する法律第四条第一項及び第七項、第八条第二項、第十条第一項、第十一条第一項及び第四項、第十二条の二、第十二条の三、第十四条第一項並びに第十五条の改正規定並びに附則第四条、第八条及び第十七条の規定並びに附則第二十一条中国家戦略特別区域法(平成二十五年法律第百七号)第十二条の四第一項及び第八項の改正規定(同条第一項及び第八項中「第一章第六節」を「第一章第七節」に改める部分に限る。) 公布の日
二 第一条の規定(前号に掲げる改正規定を除く。)、第三条の規定(売春防止法第三十五条第四項を削る改正規定を除く。)及び第六条の規定(同号に掲げる改正規定を除く。)並びに附則第九条の規定、附則第十八条中子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)附則第六条第二項の改正規定及び附則第二十一条の規定(前号に掲げる改正規定を除く。) 平成二十八年十月一日
(検討等)
第二条 政府は、この法律の施行後速やかに、児童の福祉の増進を図る観点から、特別養子縁組制度の利用促進の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
2 政府は、この法律の施行後速やかに、児童福祉法第六条の三第八項に規定する要保護児童(次項において「要保護児童」という。)を適切に保護するための措置に係る手続における裁判所の関与の在り方について、児童虐待の実態を勘案しつつ検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
3 政府は、この法律の施行後二年以内に、児童相談所の業務の在り方、第一条の規定による改正後の児童福祉法第二十五条第一項の規定による要保護児童の通告の在り方、児童及び妊産婦の福祉に関する業務に従事する者の資質の向上を図るための方策について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
4 政府は、前三項に定める事項のほか、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律の施行の状況等を勘案し、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
第三条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の二十二第一項の中核市及び特別区が児童相談所を設置することができるよう、その設置に係る支援その他の必要な措置を講ずるものとする。
(罰則に関する経過措置)
第七条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第八条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附 則 (平成二九年六月二一日法律第六九号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第三条の規定は、公布の日から施行する。
(その他の経過措置の政令への委任)
第三条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第四条 政府は、この法律の施行後三年を目途として、児童相談所の体制の整備の状況、家庭裁判所の関与の下での児童福祉法第六条の三第八項に規定する要保護児童を適切に保護するために都道府県及び児童相談所が採る措置の実施状況その他のこの法律による改正後のそれぞれの法律の施行の状況等を勘案し、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
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