子どもが異物で窒息したら? 救急救命士が対処法を解説 – 朝日新聞デジタル | Yahoo! JAPAN

東京都八王子市の私立幼稚園で今月、4歳の男児が給食で食べたブドウ(直径約3センチ)をのどに詰まらせて死亡した。同じ状況になったときにどうすればいいのか、不安を抱く保護者は少なくない。応急処置について広島市消防局に聞いた。

男児がブドウをのどに詰まらせたのは7日午後、給食中のことだった。苦しそうな様子に教諭が気づき、口に手を入れて背をたたいたが、はき出させることができなかった。男児は意識不明の状態で搬送され、約1時間半後に死亡。窒息死とみられている。

のどや気管が完全にふさがれると、数分で死に至ることがあり、脳がダメージを受けて障害が残る可能性もある。広島市消防局救急救命士養成所の岸田正臣主査(44)によると、1歳以上の子への対処法として、上腹部を圧迫する「腹部突き上げ法」と背中をたたく「背部叩打法(はいぶこうだほう)」がある。

「腹部」は、①背後から両腕を回し、一方の手を握り拳にし、親指をへその少し上に当てる②もう片方の手で握り拳を握り、手前上方に腹部を圧迫するように引き上げる。

圧迫して胸の内圧をあげることで、のどの異物を押し出すことが目的。岸田さんは「内臓を損傷する可能性があり、この手法をとったら救急隊に必ず伝えてほしい」と話す。

「背部」は、左右の肩甲骨の間を手のひらの付け根で強くたたくというもの。「座ったり四つんばいにさせたりするといいが、子どもはパニックになっているので立ったままでもいい。特にだめな姿勢はない」と言う。

1歳未満は、①うつぶせにして頭を下げ、手のひらであごを支えて少し後ろにそらせる②左右の肩甲骨の間を手のひらの付け根で数回たたく③あおむけにし、頭を少し後ろにそらせる④乳頭と乳頭の真ん中のやや下を2本の指で胸の3分の1が沈むほど数回連続して圧迫する。

いずれも異物が取れるまで繰り返すが、意識不明になったら人工呼吸と心臓マッサージの心肺蘇生処置に切り替える必要がある。

また、早めの119番通報も重要だ。具体的な指導を口頭で受けられるほか、救急隊も早く駆けつけることができる。市消防局管内では過去5年間に「誤飲・誤嚥(ごえん)・窒息」による搬送人数は計1306人おり、65歳以上の高齢者が約66%と最も多い一方、7歳未満も約24%にのぼっている。
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