新型コロナウイルスによる新型肺炎が広がっている問題で、中国政府は26日、前日から死者が15人増えて56人に、感染者は688人増えて1975人に達したと発表した。国家衛生健康委員会の馬暁偉主任は会見で…
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「感染力増している」新型肺炎、世界の感染者2千人超え
北京=高田正幸
新型コロナウイルスによる新型肺炎が広がっている問題で、中国政府は26日、前日から死者が15人増えて56人に、感染者は688人増えて1975人に達したと発表した。国家衛生健康委員会の馬暁偉主任は会見で、「ウイルスの感染力が増している傾向がある」と指摘。シンガポールなどで新たな感染も確認され、世界の感染者は14の国と地域で計2千人を超えた。感染拡大を防ぐため、中国政府は27日から国外旅行を含む全ての団体ツアー旅行の一時禁止も決めた。
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湖北省で敷かれた住民の移動規制が拡大し、北京市が26日から市境を越える長距離バスの運行を止めたのに続き、上海市、天津市や山東省なども長距離バスの運行停止などを決めた。
中国政府は26日、緊急の記者会見を開き、交通運輸省の劉小明次官は「交通の制限は必要だ。感染の経路を遮断することが出来る」と強調。国家衛生健康委員会の馬主任は「感染症はまだ早期の拡散段階で、全国で講じられている対策はリスクを下げるものだ」と対応の意義を強調した。
中国政府は国外旅行を含む全ての団体ツアー旅行を27日から禁止することを決め、航空券とホテルをセットにした旅行商品の販売中止も命じた。旅行業者が扱うツアーやセット商品は政府が禁止を指示しやすく、企業活動などへの影響も抑えられるといった判断があるとみられる。しかし、日本の観光業界などは春節の連休に多数の訪日客を見込んでいただけに、大きな打撃になりそうだ。(北京=高田正幸)